歌舞伎座の一幕見は歌舞伎を気軽に楽しめるいいサービスだと思います
歌舞伎座デビュー
4月2日に歌舞伎座がリニューアルオープンし、5月3日からは「柿葺落五月大歌舞伎」が始まりました。
予約はいっぱいで、観れないだろうと諦めていましたが、「一幕見」ならなんとかなるのではないかと出かけて、約2時間待って観ることができました。
歌舞伎を観るのは、一昨年の新橋演舞場以来2回目、歌舞伎座は初めてです。
五月の演目も、見応えのありそうなものばかりで、どれにしようか迷った末、吉右衛門さんと幸四郎さんが共演する「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」を選びました。
◆仙台、伊達藩のお家騒動をもとにした名作
お家横領を企む仁木弾正らは、幼君鶴千代の命を狙おうとしますが、乳人政岡が我が子千松とともに若君の守護に努めています。そこへ管領の奥方栄御前が来訪し、鶴千代に毒菓子を勧めます。すると走り出て菓子を頬張った毒見役の千松を、弾正の妹八汐がなぶり殺しにしますが、政岡は顔色ひとつ変えません。栄御前は、政岡が味方であると思い込み、お家転覆の連判状を渡しますが、一匹の鼠が奪い去ります。宿直の荒獅子男之助が床下でその鼠を捕えようとすると、鼠に化けた仁木弾正が正体を現し、悠々と姿を消すのでした。
目当ての吉右衛門さん、幸四郎さんの出演場面はあっという間に終わりましたが、実は、藤十郎演じる乳人政岡の絶妙な演技が見どころだったようです。
遠くてよく見えませんでしたが…。
一幕見で歌舞伎を楽しむには、オペラグラスは欠かせないことを実感しました。
次は、役者の微妙な表情まで見える、1等席で観たいと思いました。
4階席から遠く舞台を臨む
一幕見について
普通のチケットは、2つか3つの演目がセットになって売られていますが、「一幕見」は文字どおり一つの演目(一幕)だけが、より求めやすい値段で提供されます。(今回は2千円前でした)
好きな幕だけをお気軽にご鑑賞いただけるのが、一幕見席。幾度もお運びになるお客様や、歌舞伎を初めてご覧になるお客様のための、歌舞伎座ならではの人気席です。
一幕見席は歌舞伎座4階に位置しており、椅子席:96名、立見:60名、合わせて156名、全てが自由席です。
当日、歌舞伎座に到着したのは11時半頃。第一部の2幕目の一幕見チケットが売られている時で、そのまま、そのあとの第二部の列に並びました。
一幕見席を利用する際の注意事項
それから2時まで並んで、19番目のチケットをゲット!
一幕見席はすべて自由席ですが、この順番で入場できるので、早いと、いい席に座れます。
チケットは一人1枚しか買えないので、観たい人全員で並ぶ必要があります。また、最初から並んでないと、あとから来ても、最後尾に並ばないといけないそうです。
昼食もとらずに並んでしまったので、交代で近くのファストフードを食べましたが、その際、前後の人に断りを入れてからその場を離れるようにと注意されました。(トイレなどに行く際も同様)
割り込みなどによる揉め事をなくすための、歌舞伎座なりの配慮(苦労?)を感じました。
あと、一幕見の席には直通のエレベーターで上がるので、館内の売店などは利用できないなど、残念なこともあります。
まとめ
- 歌舞伎を気軽に楽しむには、一幕見は便利
- その際は、オペラグラスを持って行った方がいい
- でも、本当に楽しむには、1等席に座りたい