Look on th BRIGHT SIDE

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【読書ノート】大人の進路教室。/山田ズーニー


来春、定年を迎えるにあたり、自分の進路について、ここいらでマジメに考えてみようと思い、手に取りました。

第1章 正しい選択って何ですか?
第2章 働くってどういうことですか?
第3章 目標がないとだめですか?

といった内容で、進路や「仕事」について考えさせてくれる本でした。

全体を通じて、「自分」は他者との関係の中に見えてくる。だから、「自分」はどんな人間か、「自分」にふさわしい仕事は何か、「自分」は何がやりたいのか、といったことは、周りの人たちとの付き合いの中で、気づかされるものだ、といったことが述べられていました。

内向きに「自分」を探して、自分を見失うより、周りの人にとって自分はどんな意味をもっているのか、を考える方が、「自分」を発見しやすいのかもしれない思いました。

自分と対話する、これがまさに「考える」という行為だからだ。
自分との話し合いがついていないと、目が外に向かない。
関心は、自分へ、自分へと、内向する。
皮肉なことに、他者に目を向けなければ、自分は見えてこない、自分が見えないから知りたくて、よけい関心は自分へ、内へ内へと向いてしまう。(P161)

意志ある選択が人生をつくる

自分が、日々、一瞬一瞬、してきた、意志とはいえないほどのささやかな選択の積み重ね、それこそ「ピントのあわせかたひとつの違い」の集積が、自分を導いていって、そして、自分の道ができ、尊厳ができ、私たちは、自分で「選択」せざるをえないところまで来るのだ。(P18)

昔から、仕事に関係した資格を取得する一方で、仕事とは関係のない、昔から興味を持っていた分野の資格も取得してきました。

今、その「興味を持っていた分野の資格」に近い分野で再就職のチャレンジをしようとしていて、まさにそれが「意志のある選択」の結果であってほしいと思っています。

勉強? それとも仕事?

ここは、読んで今さらながらに「はっと」したセクションです。

これまで、勉強をすることで仕事をしたつもりになっていたような気がします。

仕事は、1円でもいいから、人に対して「この人にお金を払いたい」と思わせるだけの、役立ちなり、歓びなりを、自ら提供していくことだと思います。(P122)

若い頃は、多くのものをアウトプットしてきましたが、最近は、部下からの報告を受けるだけで、こちらから何かを提供することが減ってきています。

どんな立場であろうと、給料をもらっているからには、それだけのアウトプットをして、上司や部下、同僚から「ありがとう」と言ってもらえるような働きをしないといけないと、反省です。

まとめ

定年まで二百数十日、今さらじたばたしてもはじりません。

この数年は「意志ある選択」をしてきたのではないかと思っています。

あとは、できるだけ多くの「他者」と触れ合うことで、自分がどういう人間だと思われているかを感じとって、ふらふらと進んで行こうと思います。